小児科
小児はり
カンムシ(疳の虫)という言葉を一度は聞いたことがあると思いますが、カンムシという病気が実際にあるわけではなく、昔の人が赤子の夜泣き、夜驚、キーキー声を見て、虫が悪さをしていると考えたことが由来だと言われています。今の言い方をすると、小児の神経症と言えます。このカンムシですが、関西を中心に小児はりで治療されています。「はり」と言っても大人の行う鍼のように刺す鍼ではなく、さすったり、こすったりする専用の道具を使用して皮膚を刺激します。
①夜泣き
小児はりに来る子供で一番多いのが夜泣きです。夜泣きにも色々なタイプがありますが、一晩に2-3回から、ひどいと7-8回も夜泣きする子供がいます。子供が寝ないと親も寝不足となりイライラがたまって子供に辛く当たってしまう、などの悪循環が生じることも多いと思います。
軽症の子で3日間、重症で1週間ほど毎日続けて小児はりをすると、明るい表情になり、夜泣きも減って、泣き方も穏やかになってきます。その後は月に3日間程度続けて治療に来ていただければ予防効果があります。